『マリカの永い夜 バリ夢日記』
a0102153_13131282.jpg昨日本棚を整理していて、奥からこの本を見つけた。吉本ばななさんの『マリカの永い夜/バリ夢日記』。前題がバリ島を舞台にした小説、後題がバリ紀行文になっている、ハードカバーの一冊。現在は「よしもとばなな」に改名、この本のタイトルは『マリカのソファー』に改題し、内容も大幅に書き改められているらしい。

うちにあるのは1994年3月の第1刷で、外側はもうシミがいっぱいなのだけど、中はわりとキレイ。片付けが終わった午後、コーヒーを淹れて久々に読んでみた。

この本を最初に読んだ当時、私は高校生で、文と写真と原マスミさんの画から、ロータスが咲くバリ島の風景を想像し、高級ホテル・アマンダリに憧れた。でも紀行文にはバリのいいとこばかりじゃなくて、物売りや物語の悪霊のことも書いてあったから、実際バリに行くのは怖いかもと思った覚えがある。

それからこの本はずっと色んな人に貸していて、10年経って手元に戻ってきた頃のある日、通勤電車の暇つぶしにと会社に持って行った。その日に上司から「冬休み取ってよ」と言われ、急遽翌週一週間休みを取った。そのことを彼に話すと、彼も休暇が取れるということになり、だったらどこか旅行しようという話になった。ちょうどバッグに入っていたこの本を取り出し、「バリに行ってみよう」と決めて、バリについて何も知らず、滞在地もホテルも何もわからないまま、駅前の旅行代理店のパンフレットに載っていたツアーを申し込み、5日後にバリに行った。うちの両親にどう話して行ったかは忘れてしまったのだけど...彼は、成田空港から実家に電話し、「女とバリに言って来る」と伝えていた。...人生で初めて「女」呼ばわりされたあの衝撃...(笑)

それまではお互いわりと淡々とお付き合いしていたのだけど、ウブドとレギャンで1週間...目覚しをかけずとも同じくらいに起きて朝日を見て、スパとプールでまったり過ごし、同じくらいにお腹がすいて、食べたいものも意義なしで...一緒に過ごすうちに、なんともいえず情がわいた。帰国前日の夜、泊まっていたホテルパドマのBELLA ROSAで夕日を眺めながら食事をしている時に、この人とだったら楽しく一緒に暮らしていけるかもと思った。翌月、彼が転勤になったのをきっかけに一緒に住むことになり、5ヵ月後に籍を入れた。突然の人生の大波に、躊躇わずに乗れたのは、バリでの一週間があったからだと思う。

今、久々にこの本を手に取ったのには、何か意味があるんだろうか。

次回、アマンダリに泊まれるとか?
いや、それは、ないな。
いつか相応しい大人になれた時に、その機会がやってきてくれるかもしれないけれど
15年経っても、アマンダリは、まだまだまだまだ、憧れの地。

とりあえず、初心に返ってホテルパドマに行ってみようか。
ホテル自体は至ってフツーの大型ホテルであまり覚えてないけれど
あの巨大プールのサンケンバーで飲んだビンタンは、美味しかった。


懐かしい本を開くと、読んだときの、懐かしい記憶が甦る。

マリカのソファー/バリ夢日記 (幻冬舎文庫―世界の旅)

吉本 ばなな / 幻冬舎





ばななさんの旅シリーズ、他のも読み返してみようかな...
こうゆうのって、機内やプール・ビーチで読むのにちょうどいい。

SLY(スライ)―世界の旅 2 (幻冬舎文庫)

吉本 ばなな / 幻冬舎


不倫と南米―世界の旅〈3〉 (幻冬舎文庫)

吉本 ばなな / 幻冬舎


虹―世界の旅〈4〉 (幻冬舎文庫)

吉本 ばなな / 幻冬舎


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